back to home >>

第7回 アレです。あの雰囲気・・・

石原:ところで、ぱっと頭に浮かび出すままに、
今までで印象的だったことをあげていただけませんか。

重松:すごくいっぱいあるんですけど・・
どんどん置いていくタイプなんでなかなかパッと思い浮かびませんね。・・
そうですねえ・・やっぱりいちばん印象的だったのは、
何かといったら小学校4年の頃、僕が10歳の時ですがウチの姉が米軍の将校の家に日本語教えに行ったり、英語を習いに行ったりしてたんですが。
その時たまたまパーティに招待を受けて一緒に行ってみた
その家の光景がすごく印象的で、
僕の今の原点になっているといっても過言でありません。

石原:それはハリウッド映画などに見られる、あのような雰囲気ですか?

重松:アメリカのホームドラマなどに見られる雰囲気、あれです。
まず、平家なんです。芝生があって、ダイニングが広くて、暖炉があって。
日本の土地で彼等は進駐軍として急に来て作ったのも関わらず
あの感じですからね。
一歩入るとそこはもうまさにアメリカなんですよね。

石原:その他に何か特に印象に残った事は?例えば人との出会いとか。

重松:幸いな事にほんとに沢山の人と繋がりを持たせていただきましたね。
特に一人だけというのは・・。

石原:印象的ということで僕から申し上げると、この3月に京都で
「伊藤若冲」を見ました。
江戸中期の八百屋さんの息子で、絵が好きで好きで、
40才で独学で絵描きになった人なんですけれど、
たまたま京都の「相国寺」で数十点ほどあつめて展覧会がありまして、
どれも凄い、そのなかでも特に『玉熨斗(のし)』という墨絵は圧巻で、
スーパーモダンなのです。
江戸中期の日本に、世界を見渡しても比較することができないような
「すげえ奴が日本にもいたものだ」と思いました。
若冲は、宮内庁が何十点か所持していて、
残りのもののほとんど全部はアメリカに持っていかれたみたいですが。

重松:ぜひ見たいですね。後でその相国寺に問い合わせてみます。

>>次回は、重松社長が「ビームス」から「ユナイテッドアローズ」まで
  貫いてきた「豊かさ」についてのお話です。ここでもやはり
  「世界の中の日本人」の姿が垣間見えますよ。お楽しみに。(次回12月20日予定)
これまでの特集対談

ユナイテッドアローズ社長
重松 理 ver
第1回目 >>
第2回目 >>
第3回目 >>
第4回目 >>
第5回目 >>
第6回目 >>
第7回目 >>
2006 spring
copyright (c) 2006 by OKUNO all right reserved