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第2回「とりあえずたくさん単位を取って3年で卒業しようと思いました。」

石原:張さんは短大へ行かれて貿易を先攻になさった・・・
日本では大学に貿易科というのはあまりないと思いますが
中国の場合は専門的で、しかも卒業後の職業を明確に
ターゲットにしたようなものがあるんですね。

張:ええ。

石原:特に日本の短大ではそこまでの専門性の高いものっていうのは
あまりないと思うんです。
さて、張さんは北海道東海大学初の「飛び級」を
されたとお聞きしておりますが。

張:旭川校舎では初めてらしいのですが、
北海道東海大の札幌校舎では飛び級の例は1人いたようです。

石原:それは1年生の時からそう思っていたんですか?

張:いいえ、学費が高くて、最初のころバイトもできなくて、
どうやって卒業するまでやって行けるかを考えていましたので、
とりあえずたくさん単位を取って3年で卒業しようと思いました。
2年の時にはもう卒業分の単位数を取れていました。
3年の時卒業研究をやろうと思って先生と相談しましたが、
「3年生で卒業するのは不可能だ、でも張さんの場合、
飛び級できるかもしれない」と言われました。
普通に4年生で卒業するよりさらに一年間延びるけれども、
大学院でもっといろいろな勉強できて、
いいチャンスだと思って飛び級試験を受けました。

石原:張さんが日本に来る時、学費等はある程度貯めて来られたんですか?

張:そうですね。1年分の学費を。
働いていたのでそれを持ってきました。
でも日本に来て1年目はあまりバイトできませんでした。
2年目からは言葉も少し慣れてきてバイトも始める事ができて、
あと奨学金がいくらか出たので。

石原:今はけっこうアルバイトやってるんですか?

張:はい、明成高校で中国語教えています。
あと大学で授業の補助とか、個人的に中国語教えたり。
ついこないだまでセブンイレブンでも。

石原:そうですか。
大学側もそういう留学生に対しての待遇を
改善しなければいけないかも知れないですね。

張:でも留学生に対しての奨学金っていうのが結構あって助かりました。

石原:東海大学というのは松前さんという方が創設されて、
当時日本の中でも政治力のあった方で、多くの留学生を受け入れながら
開放的なものにしようというものを持っていらっしゃったんでしょう。
ところで、張さんは日本に来られる前に
中国で貿易学科を卒業なさって
上海で実務をなさっていらっしゃったんですよね。
どの程度なされていたんですか?

張:上海行く前に青島(チンタオ)で働いていまして、
そこで仕事に慣れてきてから上海になりました。
そこは日本の会社の上海事務所です。

石原:主として輸出に関する仕事でしたか?

張:そうですね。日本へのものが主でしたが
たまにアメリカなどもありました。

石原:その製品というのはどんなものでした?

張:野菜など食品類です。・・・乾燥したものから冷凍したものまで。
新鮮な野菜も。これはすごくチェックが厳しくて大変でした。

石原:張さんは輸出側として?

張:いえ、私の仕事は日本人の立場です。

>>さて次回は、張さんが興味を持った日本の「和」について
  お楽しみに。(次回5月28日予定)



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