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第9回「住み手の顔が見えてくる住宅というのはほとんどないですよね。」

織田:本来、住む人の個性が
反映されているのが住宅であって、
それをハウスメーカーが厚化粧して
いろいろ見せていますけど、
結局は没個性で、最大公約数的なもの作りしか
できてないんですよね。

石原:そうですね。
住宅を自分で建てれば、そこに必ず
それぞれの文化や考え方が反映されていきますものね。

織田:ええ。日本の住宅雑誌を見ていて
住み手の顔が見えてくる写真というのは
ほとんどないですよね。
安藤さんが設計した家に
ある人が住んでいまして、
その方は小物一つ置くにしても
安藤さんに相談してたらしいんです。
そんな馬鹿な話はないと思うんですよね。


石原:安藤さんの家になっちゃってますか・・・。

織田:僕は自分の家は自分らしいものをと思い、
建築は独学ですが、
マスタープランだけは設計しました。
ここはこうしたいというものが
たくさんありましたから。
だから自分の家がいいんですね。
気に入ってない部分も数カ所ありますけれども、
それは気候風土や
その他の環境でそうせざるを得ない形だったんです。

石原:世界で一番好きな建築物がご自宅だったとは・・・
おそれいりました。

織田:それが本来、当たり前の事なんだと思うんです。
もちろん、その次に好きなものはと
言われればいろいろありますが。


石原:話題をかえさせていただきます。・・・・
「お好きな絵」は?

織田:好きな絵ですか・・。例えば、
そこにかかっている早川良雄さん、
向こうの赤い絵は田中一光さん。
玄関の両サイドにあるのは
エンツォ・マリという人の絵です。

石原:「車」は?

織田:車は・・・
今、下のガレージにあるのは
ブガッディとコブラですね。
ブガッディは1938年の
「走る宝石」と呼ばれたモデルのレプリカで、
なかなか綺麗です。
89年式のポルシェ911ターボの
シルバーも欲しいですね。
それとポルシェ928のGTS。
フェラーリなんかはぜんぜん欲しいとは思わないんですよ。

石原:「音楽」は?

織田:ジャズもクラシックも好きですし、
ニューミュージックも
民族的なものも好きです。歌謡曲はちょっとね〜。

石原:「おもしろい人」といえば?

織田:旭川の友人には面白い人がたくさんいますよ。
みんな素晴らしい人ばかりで、
この人達をもとにして
本が一冊書けるんじゃないかというくらいです。
北海道の人達ってなんておおらかで、
良い意味で普通の常識が通用しないんです。
関西にはいないですよ。オモロイ人はいますが。
そういう方々のおかげで
僕は北海道での単身生活8年間を楽しく過ごせました。

>>次回は、織田先生編の最終回です。
  若い人たちへのメッセージも。お楽しみに。



〔ご自慢のブガッティで〕

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