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第4回「今、中国は全体的にワクワクしています。」

石原:学生生活をやってらして日本と中国の学生の意識の違い、
学ぼうとする姿勢に対してどのように思われますか?

張:今の中国は経済的にも延びています。
だから勉強に関して人それぞれ色んな目的ありますけど、
真面目な学生がすごく多いです。
授業中に「質問はありますか?」という先生の問いに
日本ではあまり反応がないようですが、
中国では沢山の人が手を上げます。
朝5時〜6時くらいに大学行ったら
みんな勉強してるんです。
朝は一番記憶力がいい時間なので。
それが中国の大学の景色みたいになっています。
図書館だってみんな利用するし、
パソコンは普及してますので、
資料を調べるにはインターネットを利用する人も多いですが。
日本の図書館は利用者は少なくて何となく寂しい・・・。
今、中国は全体的にワクワクしています。
だからみんなが感じています。
がんばらなきゃと。

石原:そうですか。
かつての20年〜30年くらい前の
高度経済成長期と比較しても
その頃の日本人は今の中国の人達ほど
ワクワクはしてなかった気がしますね。
「もっと何か一生懸命しよう」という雰囲気は
僕も周りもそれなりにあったかもしれないけれども、
張さんが言われる「ワクワク」は
日本の歴史の中に一度もなかったかもしれないですね。
そして今の日本の問題というものはそこにある気がします。
ところで、中国と日本の間にある
問題についてどう思われますか?

張:そうですね・・・歴史は歴史。
それはもう存在ですから消すことはできません。
体験はしてないですがその事実は
なかなか人々から忘れられないでしょう。
でも中国の人々は日本に対して
経済的な面などですごく関心を持っていて
いろいろ複雑な感情です。
そして私は今、日本に来ていて
日本の人の心の高さを感じています。

石原:過去に人として国家として
とんでもない間違いをしてしまった、ということを
日本人は明確に言えなければいけないですし、
五十数年間あいまいにしてきた事が
僕は日本の厭らしさかなと思いますが。

張:日本は今、更に国際的な国を目指そうとしていると思うんです。
だけど自国の経てきた歴史などきちっと見直し、
認識しないと難しいと思います。
当時の日本の人達は70代〜80代の方が
多いと思うんですが素直に認めた人も多いと思います。
認めたくないのは日本の一部の政治家ですね。

石原:政治家もそうなんですが、
それをきちっと総括する原点がないのだと思います。
そういう政治家を選んでいるのは
結局日本国民なわけですから、
我々は中途半端にして答えを延々と出せないでいる。
それは日本の持っている
幼児性と僕はいつも感じています。
ところで、中国の近未来についてどう思われますか?

張:そうですね・・・
今すごく発展してるんですが、
でもいろんな部分でバランスがすごく悪いんです。
人口が多いだけに。
それを乗り越えられれば中国は凄くなると思います。

>>次回は中国特集最終回、中国人の「家族」観について。
  お楽しみに。(次回6月12日予定)



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